古くは大宝律令の時代から日本の朝廷に認められた医療的な制度である鍼灸あん摩。今では厚生労働大臣が免許する国家資格として我が国で10万人ほどが活躍しています。地域包括ケアシステムの確立が叫ばれている昨今ですが、未だ鍼灸マッサージの医療資源としての活躍はあまり進んでおらず、私ども鍼灸マッサージ師は医療の世界では国家資格を持ちながらアウトサイダーとして捉えられているようです。それは療養の対象になっておらず、療養費扱いになっていることも原因として上げられます。殆どの鍼灸マッサージ施術所は「自由診療」で地域の患者様の健康の保持増進につとめているのです。私達は鍼灸施術所と医療機関の連携という切り口で「病診連携」をもじって「病鍼連携」と呼びつつ御高診願い、診療情報提供書を用いた連携を行って参りました。私自身は自らの治療院の院長、病院の鍼灸マッサージ科、専門学校の講師、そして卒後研修を行う会を組織して日々学んでいます。活動してわかったことの最たるものは「医療従事者が鍼灸マッサージをよく知らない」という点で、その点を埋めるには鍼灸マッサージの研究を俯瞰するようなプレゼンテーションを皆様の前で行う必要があると考えるに至りました。 

 そこで、本会の主旨に賛同し、皆様の前で細やかではございますが、鍼灸マッサージのコクランレポート、システマティックレビューなどをご紹介、そして私ども病診連携連絡協議会の活動などを知って頂くことを実現したい、そう思って自薦するものです。

 意外と知られていない鍼灸マッサージの有用性、自由診療ならではの「Patient Centered Interviewing」の有用性などにふれながら、私が標榜するNBMならぬIBM: Idobatakaigi Based Medicine(井戸端会議・ベースド・メディスン)に関してもお話させて頂き、コミュニケーションを得意とした私達の活動に触れて頂きたいと考えています。