コミュニケーションって、何だろう?医療とは全く関係のない、化学系の技術者として過ごしてきた私にとって、今まで考えたこともなかった課題でした。最初は群馬大学医学部の教授から「意思伝達装置を作れない?」と言われ、軽い気持ちで関わりだした世界… 気持ちを伝えるどころか、簡単なコミュニケーションさえも難しい重度の障碍を抱えている人たち、その中でも脊髄性筋萎縮症(Spinal Muscular Atrophy)に罹っている小学校に入学したばかりの女児との出会いが、この世界に深く関わる一つのきっかけでした。子供はたくさんの可能性を秘めています。少しでもその可能性を生かせるように、言葉を伝えるための機械ではなく、心を伝えるための機械にしていこう、そう考えて開発してきました。また、進行性の病気のため、機器が操作できなくなってしまうことが想定されるようになり、群馬大学理工学府と協力して新たな入力装置を研究し、少しでも長くコミュニケーションが取れるよう研究開発しています。