「口から食べる」ということは、栄養を摂り、人として幸せに生きていくために欠かせない日常です。しかしながら、加齢に伴う脳疾患や呼吸器疾患などによる病気や障害を併発すると、食べる・飲み込むことが困難となり、誤嚥性肺炎を発症することが多くなります。引いては、人間の尊厳であり、長寿を生きる最大の楽しみである食べる楽しみが満たされないばかりか、生きる希望の喪失をも招くことになります。
口から食べることに困難を有していても、最期の人生を閉じようとしているその時まで、美味しく幸せな気持ちで食べ続けたい・食べさせてあげたいと切実に願っているのは本人やご家族です。その願いを実現すべく包括的支援を注ぐことが、高齢社会に生きる私たちの責務であり、未来への継承となります。病院、福祉施設、在宅、どこで生活していても、“口から美味しく食べ続けたい”という願いを実現できる高齢社会への変革が求められています。